東京都生活文化局は23日、スマートフォンを狙った架空請求が激増しているとして、注意を呼びかけた。「無料と思い込んでアダルトサイトにアクセスしたら料金請求画面が消えない」という相談だけではなく、「個人情報が抜き取られ、事業者から電話やメールで請求がくる」という相談も寄せられているという。
都が注意を呼びかけている架空請求は、アダルトサイトなどで画面を数回クリック(タップ)すると登録完了画面が突然現れ、高額な料金(3万~10万円)を請求される、いわゆる「ワンクリック詐欺」のこと。従来からのパソコン向けや携帯電話向けのサイトに加え、昨春頃からは、iPhoneとAndroid端末を狙ったスマートフォン向けのサイトが増え始めていた。
都内の消費生活センターに寄せられた架空請求の相談にも、そんな状況が如実に現れており、昨年度に17件だったスマートフォンの相談件数が、今年度は、上半期だけで139件に激増している。
また最近では、動画の再生アプリと称して、Android端末に料金請求画面を表示し続ける悪質なアプリをインストールさせようとする行為が横行しており、消費生活センターにも、そうしたアプリがらみの相談が寄せられているという。紹介されている相談事例には、「携帯電話番号、メールアドレス、現在位置情報が表示され、99,800円の請求画面が消えなくなった」「その後、サイト業者から料金請求の電話があった」「料金請求のメールが届いた」とあり、インストールしたアプリがスマートフォン内の個人情報などを抜き取っている様子がうかがえる。
都は、消費者へ5つのアドバイスをしている。最初の3つは、「アプリのダウンロードにはリスクが伴うことを知っておこう」「執拗な料金請求があっても絶対に支払わず、事業者からの連絡も無視すること」「執拗な請求などに対しては、電話の受信・着信拒否機能、メールアドレス変更などの措置をとること」。4つめは「表示画面はアプリの削除で対応できる」ことを教えている。最後に、「一人で悩まず相談を」として、おかしいと思ったら、すぐに最寄りの消費生活センターに相談するよう勧めている。
(2012/03/27 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・緊急消費者被害情報 スマートフォンを狙った架空請求が激増!!(東京都)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2012/03/20m3n800.htm