セキュリティベンダーのカスペルスキーや、総務省の外郭団体が運営する「迷惑メール相談センター」など、実在する企業や団体とよく似た名称を使った迷惑メールが出回っている。リンク先へ誘導してメールアドレスなど個人情報の入力を求める内容で、うっかり騙されないよう、ご注意いただきたい。
■偽の「ご不在通知」にカスペルスキーが注意喚起
セキュリティベンダーのカスペルスキーは3日、同社の社名を模倣したメールが出回っているとして注意を呼びかけた。
編集部が確認したメールは、件名が“(株)カスペル【ご不在通知】”または“(株)カスペルでございます。”となっている。本文には、“昨日、弊社の方に「宛先不明」として返送されてしまったため、ご連絡させて頂きました。下記の「エントリー」より宛先の再入力をお願いいたします。”とあり、URLが記載されている。このURLは、競馬情報サイトを紹介し登録を誘うページのものだった。
カスペルスキーでは、2011年10月にも同様の注意喚起を行っている。
<関連URL>
・弊社と誤解を与える企業からのメールについて(カスペルスキー)
http://www.kaspersky.co.jp/news?id=207585659
http://www.kaspersky.co.jp/news?id=207582758
■「迷惑メール相談室」からのメールに注意
総務省の外郭団体である日本データ通信協会は、同省より委託を受けて、迷惑メールに関する相談や情報を受付ける「迷惑メール相談センター」を運営している。同センターは、よく似た名称の「迷惑メール相談室」を名乗る不審なメールや書き込みが見受けられるとして、注意を呼びかけている。
「迷惑メール相談室」は、同センターや日本データ通信協会とは一切関係がない。同センターによると、メールや書き込みは、“貴方のアドレスが悪質サイトに登録されている可能性があるから安全のためにサイトを確認するように”という内容だ。
編集部で確認したところ、記載されているURLは「迷惑メール相談室」というサイトのもので、“特定のコミュニティサイトに登録すると、悪質サイトに登録されたアドレスを清浄化できる”などとして、サイトへの登録を誘っている。また、無料メール相談窓口として、名前、メールアドレス、電話番号を記入させるフォームもあった。正式な機関である迷惑メール相談センターと混同しないよう、十分注意していただきたい。
<関連URL>
・「迷惑メール相談室」を名乗る不審なメール・書き込みについて(迷惑メール相談センター)
http://www.dekyo.or.jp/soudan/
(2012/09/13 ネットセキュリティニュース)