前日の記事では、スマートフォンの公式ストアで想定外の課金が発生しないようにするための設定方法をご紹介したが、この問題を特にこじらせてしまうのが、クレジットカード決済が有効な端末だ。
クレジットカードは、必要な時に必要な額をチャージ(前払い)なしで利用できる便利な決済方法だが、利用限度額が高額であることが多い。同じようなトラブルでも、カード決済の場合には、10万、20万といった高額請求になってしまうことがある。これは、成りすましログインで不正操作された場合の被害にも共通する。
早くから子どもの課金が問題化していたオンラインゲームでは、運営側で利用限度額を設けたり、未成年者のカード決済そのものを中止したりするなどして対処して来たが、スマホの公式ストアでは、表立った対策はとられていないので、ユーザー側で対処する必要がある。
Android/iOSのどちらの公式ストアも、クレジットカードの登録なしで利用することができる。すでにクレジットカードを登済みの方は、カード情報を削除してカード決済を無効にしたり、他の決済方法に変更したりすることができるので、この機会に検討してみるとよい。決済方法を何も用意しなければ、有料のものはダウンロードできなくなるし、他の決済方式に変えれば、利用額を自身でコントロールすることも可能だ。
・ギフトカード
スマホの公式ストアでは、前払い(プリペイド)方式のギフトカード(金券)を利用することができる。コンビニなどで販売されているギフトカードをストアに登録すると、額面分の金額がストアにチャージされ、購入時に利用できるようになる。
・キャリア決済
Android端末の公式ストア「Google Play」では、携帯各社が提供するキャリア決済を利用することができる。キャリア決済は、月々の電話料金と一緒に携帯各社が引き落とすタイプの決済方法で、クレジットカードよりも利用限度額が低く、ユーザー自身でより低い額に簡単に変更することも可能だ。
・クレジットカード互換のプリペイドカード/デビットカード
通常のクレジットカードと同じように利用できる、クレジット機能を持たないプリぺイド方式のカードや、銀行の預金口座と連動するデビットカードがある。これをクレジットカード代わりに登録すれば、前者はチャージ分、後者は口座の残高を限度額として運用できる。
<参考リンク>
・VISAデビット
http://www.visa-news.jp/debit/
・プリペイド
http://www.visa-news.jp/prepaid/
・VISAネットプリカ
http://www.visa-news.jp/virtualprepaid/
(2014/05/30 ネットセキュリティニュース)