子供が使用したスマートフォンやタブレットで、有料のアプリやコンテンツ、アプリ内のアイテムなどが意に反して購入され、想定外の課金が発生してしまうことがある。月の明細を見て慌てる前に、よくある原因とその対策を知っておこう。
Android端末のGoole Playや、iOS端末のApp Store/iTunes Storeでは、有料のアプリやコンテンツを購入することができる。操作手順は無料のアプリやコンテンツのダウンロードとそう変わらないため、子供がそうとは知らずに操作してしまう事がある。
決済手段が何も登録されていなければ、不用意に購入されることはないのだが、ギフトカードを登録している場合には登録された残高まで、キャリア決済やクレジットカード決済が登録されている場合には、その利用限度額まで使われてしまうかもしれない。
こうした課金は、ストア内だけにとどまらない。これらを決済システムとして使用しているアプリでは、アプリ内で発生する「アプリ内課金」というというものもあるで注意したい。無料と思って使わせていたアプリで、有料のアイテムなどが買えてしまうこともあるのだ。
■Android端末は購入時のパスワード保護に注意
Google Playを利用するための「Playストア」アプリは、登録済みのアカウントで自動的にログインするように作られており、たいていの機種では、タップするだけで課金が発生する購入操作まで完了できるようになっている。「Playストア」アプリには、パスワード保護機能が用意されているが、ディフォルト設定では「入力不要」になっていることが多いのだ。ギフトカードや決済方法を登録した端末を、子供が操作する様な場合には、このパスワード保護を有効にし、不用意な購入が行われないようにしておきたい。
「Playストア」アプリを起動し、左上の[≡]→[設定]の順にタップ。[ユーザーコントロール]の[購入時にパスワードが必要] をタップして、パスワード設定を選択する。「この端末でのGoogle Playからの全ての購入」を選択すれば、Google Playでの購入時はもちろん、アプリ内課金の際にも毎回パスワードの入力を求めて来るようになる。
■iOS端末は15分間ルールに注意
iPhoneやiPod、iPadなどのiOS端末では、購入時に必ずApple IDの認証を行うので、Android端末のような不用意な購入によるトラブルはない。ところがディフォルト設定では、認証が15分おきになっており、この15分間ルールを知らないでいると、思わぬトラブルが発生する。購入時に一度認証すると、その後の15分間はパスワードなしで追加購入できるため、一度だけの購入を許したつもりが、連続購入されてしまうことがあるのだ。
[設定][一般]の[機能制限]にある([機能制限]自体が無効の場合はパスコードを設定してから)[パスワードを要求]を、既定の[15分]から[即時]に変更すると、この15分間ルールが無効になり、毎回パスワード入力を求めて来るようになる。
ちなみにこの[機能制限]を有効にすると、iOS端末の様々な機能やアプリを制限することができ、[App内での購入]の許可をオフにすれば、アプリ内課金そのものを無効化することも可能だ。
(2014/05/29 ネットセキュリティニュース)