消費者庁は、年末は贈答品や冬物衣料の需要増加を背景にネット通販トラブルが増加するとして、12月1日から31日まで「インターネット消費者トラブル防止キャンペーン」を実施し、注意を促している。セキュリティ企業のソフォスは、年末商戦で目立つ5つのオンライン詐欺を取り上げ、騙されないように手口を解説している。
■ネット通販でとくに注意したい5つのポイント
消費者庁は同庁サイト内に「インターネット消費者トラブル防止キャンペーンサイト」を開設したほか、ポータルサイトにバナー広告や検索連動型広告を出稿して注意をひきつけ、消費者の知識向上をはかっている。 キャンペーンサイトでは、「ネット通販」「口コミ」「サクラサイト」「オンラインゲーム」の4分野に重点を置き、トラブル事例や注意すべきポイントを掲載。ネット通販トラブルを防ぐポイントとして次を挙げている。
(1) 所在地や連絡先、他の利用者の評価など「事業者の情報」をしっかり確認する
(2) 一般に流通している価格よりも大幅に安い場合、模倣品でないかに注意する
(3) 配送方法や配送期間などがどの程度かかるかを確認しておく
(4) クレジットカードが利用できず銀行振込のみで個人名口座の場合は、とくに注意する
(5) サイズ違いなど購入後にトラブルにあうこともあるため、キャンセル・返品条件、利用規約は事前に必ず確認する
トラブルが起きた場合は、支払ってしまった後でも悩まず、消費生活センターや警察等に相談するようアドバイスしている。同サイトには「決済の注意ポイント」もわかりやすく解説されているので、買い物前に確認しておきたい(URL下記)。
■年末商戦時に注意したい5つのオンライン詐欺
ソフォスは、年末のショッピングシーズンはサイバー犯罪者が消費者から金銭を騙し取ろうと活発に活動する時期であるとして、この時期に特に注意したい「5つのオンライン詐欺」の手口を説明している。
(1) おとり商法:スマホやタブレットなど人気商品を無料でプレゼントするというオンライン広告の手口を解説
(2) タイポスクワッティング:人気サイトのアドレスを間違って入力した人を待ち受ける詐欺について解説
(3) 偽の慈善活動による金銭の奪取:東日本大震災時も赤十字社を装った詐欺メッセージが配信された例を挙げ、善意を無駄にしないよう解説
(4) 前渡し金詐取:高齢者などが標的になりやすい詐欺について解説
(5) 身に覚えのない商品の配送:国際郵便サービスや宅配会社からの詐欺メールを使った詐欺について解説
これらの注意事項を参考にネットに潜む詐欺師たちの罠を回避し、年末のショッピングを安全に楽しみたいものだ。
(2014/12/04 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:消費者庁】
・インターネット消費者トラブル防止キャンペーンサイト(消費者庁)
http://www.caa.go.jp/adjustments/internet_trouble/index.html
・インターネット取引における決済の注意ポイント(消費者庁)
http://www.caa.go.jp/adjustments/internet_trouble/payment.html
・板東消費者庁長官記者会見要旨(消費者庁)
http://www.caa.go.jp/action/kaiken/c/141126c_kaiken.html
・年末商戦で注意するべき5つのオンライン詐欺(ソフォス)
http://www.sophos.com/ja-jp/press-office/press-releases/2014/11/5-online-scams-to-watch-out-for-this-black-friday-and-cyber-monday.aspx