「平成28年熊本地震」の義援金募集をかたる不審なメールやSNS投稿に関する相談が寄せられているとして、国民生活センターが注意を呼びかけている。
国民生活センターによると、消費者から次のような相談が寄せられているという。
■義援金募集メールや、身に覚えがない感謝メール
熊本地震の義援金を募集する不審メールがスマートフォンに何通も送られてきたという相談は、北陸地方の50代男性から。メールには具体的内容は書かれておらず、サイトのアドレスが記載されているだけのものが多いという。また、静岡県の30代女性からは、スマートフォンに「義援金の申込みありがとうございます」という不審メールが届いたという相談が寄せられた。義援金を申し込んだ覚えはないという。
こうした不審メールの多くは、記載したURLをクリックさせたり、記載した連絡先に返信や問い合わせをさせたりすることを狙っているので、そうした誘導にのらないこと、無視することが一番の対策となる。
■SNSの「募金」文字列タップで、アダルトサイト料金請求画面に
神奈川県の50代女性から寄せられた相談は、悪質な仕掛けの存在を教えてくれる。彼女は、利用しているSNSに女性名での投稿を見つけ、「募金」という文字が強調して書いてあったため、熊本地震のことを連想し、タップしてしまったという。すると、いきなりアダルトサイトに登録され、「3日以内に15万円支払え」という画面になったというのだ。
安心して利用していたSNSで、善意に訴える言葉をタップしただけで、このようなトラブルに見舞われてしまうのである。大きな災害があったときなどは、これに便乗した詐欺がインターネットに横行することを念頭に、慎重に行動したい。
国民生活センターは消費者に対し、次のようにアドバイスしている。
(1) 熊本地震や義援金などをかたった不審メールが送られてきたり、SNSの不審な投稿があったりしても、記載されているサイトのアドレスに安易にアクセスしたり、相手に連絡を取ったりしない。万が一、身に覚えのないサイト利用料などを請求された場合には、あわてて支払わない。
(2) 義援金は、募っている団体等の活動状況や使途をよく確認し、納得した上で寄付すること。義援金を口座に振り込む場合は、振込先の名義をよく確認すること。
そのうえで、少しでも不安を感じたら、すぐに近くの消費生活センター等(消費者ホットライン「188」番)や警察に相談することを、同センターは勧めている。
(2016/06/07 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:国民生活センター】
・熊本地震に便乗した不審なメールやSNSの投稿などにご注意ください!-「募金」をうたってアダルトサイトに誘導するSNSの不審な投稿も(2016年5月27日公表)
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160527_1.html
・平成28年熊本地震発生に関連する注意喚起(2016年4月15日公表、同6月3日更新)
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/sn-20160415.html