IPA(情報処理推進機構)は3日、「長期休暇における情報セキュリティ対策」を更新、公開した。「組織のシステム管理者」「組織の利用者」「家庭の利用者」それぞれに対策を呼び掛けている。
■家庭の利用者はここに気をつけよう
長期休暇の時期は、旅行に出かけるなど、いつもとは違う状況でインターネットを利用することもあるだろう。自由な時間を利用して、SNSでの交流をたっぷり楽しもうと思っている方もいるかもしれない。こうしたことからIPAは、長期休暇中に留意してほしい対策として以下の3点をあげている。
・行楽等の外出前や外出先でのSNS投稿に注意
SNSで旅行の計画を書き込むと、長期休暇中に不在であることが知られてしまう可能性がある。また、撮影した写真をSNSに投稿したことでトラブルに発展することもあるため、投稿内容や投稿範囲には注意が必要だ。SNSに写真を投稿する際に気を付けたいことの詳細については、下記の関連記事をご覧いただきたい。
・SNSのやりとりによるトラブルに注意
SNSで知り合った人物から言葉巧みに不正なアプリのインストールを持ちかけられ、そのアプリでプライベートな動画を撮影したことが原因で、セクストーション(性的脅迫)の被害にあうケースが発生している。第三者に見られたら困るプライベートな写真や動画を撮影したり、そのデータを送ったりしないよう注意したい。詳細については関連記事をご覧いただきたい。
・偽警告で電話問い合わせに誘導する手口に注意
ウェブサイト上に「ウイルスを検出した」という警告を突然表示させて不安をあおり、電話をかけさせてサポート契約に誘導する手口が「偽警告」だ。IPAでは、長期休暇中はいざというときに相談できる窓口が休止となっている場合があるため、具体的な手口と対処方法を確認しておき、被害にあわないように注意してほしいと呼びかけている。わかりやすい動画「その警告メッセージ、信じて大丈夫? ブラウザの“偽警告”にご用心!」も公開している。
また、休暇明けには、OSや各種ソフトについて修正プログラムが公開されていないかどうかを確認し、必要な修正プログラムを適用しなければならない。セキュリティソフトの定義ファイル(パターンファイル)の更新も必要だ。
(2017/08/08 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:IPA】
・長期休暇における情報セキュリティ対策
https://www.ipa.go.jp/security/measures/vacation.html
・被害低減のための偽警告の手口と対策を紹介する映像コンテンツを公開
~2016年度の偽警告に関する相談件数は昨年度の7.7倍に~
https://www.ipa.go.jp/security/anshin/mgdayori20170411.html
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