身に覚えのない料金を請求する架空請求の被害や相談が、今年に入ってから急増し高止まりが続いている。消費者庁は22日、先月のアマゾンに続き、ヤフーをかたる架空請求SMSに関する注意を呼びかけた。
「有料動画の未納料金が発生しています。本日中にご連絡なき場合、法的手続きに移行します。」そんな内容のSMS(ショートメッセージ、シートメール)が、スマートフォンなどの携帯電話番号あてに毎日大量に送られている。実在する企業の名をかたるものが多く、先月から今月にかけてTwitterに一般の方が投稿された「架空請求SMS」約500件を調べたところ、最多がアマゾンの64%、次いでヤフー15%、企業名なし10%、グーグル7%、楽天4%、その他2%だった。
メッセージのパターンは数十種類あったが、おおむね先に挙げたような内容で、記載した電話番号に電話させようとする。消費者庁の発表によると、電話してきた相手を騙し、コンビニでプリペイド型の電子マネー(ギフト券)を購入させ、その番号を連絡させる手口だという。
ギフト券は、裏面に記載されている番号をサイトに登録することで、額面の金額が使用できるようになる。番号さえ分かればギフト券自体がなくても使用でき、転売で現金化も容易なため、詐欺師たちが金銭を騙し取る手段によく利用されている。実際に騙し取られたギフト券の番号を使用した者を調査したところ、転売によって無関係な第三者の手に渡っており、それを販売した者は分からなかったということで、取り戻すのは困難だ。
ヤフーやアマゾンでは、未納料金をSMSで請求したり、ギフト券を購入させてその番号を連絡させたりするようなことはしないので、架空請求SMSに騙されないよう注意していただきたい。
(2017/12/27 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・SMSを用いて未納料金の名目で金銭を支払わせようとする「ヤフー株式会社をかたる架空請求」に関する注意喚起[PDF](消費者庁)
http://www.caa.go.jp/caution/phone/pdf/caution_phone_171222_0001.pdf
・SMSを用いて有料動画の未納料金の名目で金銭を支払わせようとする「アマゾンジャパン合同会社等をかたる架空請求」に関する注意喚起[PDF](消費者庁)
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/pdf/consumer_policy_information_171114_0001.pdf
・「法的手続きに移行する」などとSMSを送る「アマゾン」を名乗る架空請求事業者にご注意ください(東京都)
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/torihiki/shobun/shobun171114.html
・利用した覚えのない請求メールが来た(ヤフー)
https://www.yahoo-help.jp/app/answers/detail/p/533/a_id/43786
・Amazon.co.jp からの連絡かどうかの識別について(アマゾン)
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201909120
・ギフト券詐欺にご注意ください(アマゾン)
https://www.amazon.co.jp/b/?node=4048518051