グーグルは5日、深刻な脆弱性の修正を含む「Google Chrome 69」の最新安定版「69.0.3497.81」を公開した。対象は、Windows、Mac、およびLinux。
Google Chrome 69では、丸みを帯びたデザインに一新され、HTTPS接続時のアドレスバーのインジケータが一部変更されたほか、強いパスワードを自動生成するツールなどが新たにサポートされた。
アドレスバーのインジケータの変更は、暗号化されたHTTPS接続時に表示していた「保護された通信」の表示と、URLの先頭の「https://」の表示がなくなり、シンプルになった。南京錠アイコンとEV-SSL証明書の運営者名は、これまで緑色で表示していたが、規定色の白黒表示に変更されている。次のChrome 70からは、暗号化されていないページで入力しようとすると赤色の警告表示になる予定だ。
セキュリティ面では、5段階評価の深刻度が上から2番目に高い「高」の脆弱性7件を含む、計40件の脆弱性が修正されている。深刻度「高」の脆弱性は、JavaScriptエンジンの「V8」やWebページのレンダリングエンジン「Blink」、オーディオ機能「WebAudio」などで発生する、領域外のメモリーへのアクセス、解放したメモリーのへのアクセス、整数オーバーフローの問題で、マルウェア(ウイルス)感染に悪用されるおそれがある。
最新版への更新は自動的に行われるほか、メニューの[Google Chromeについて]を選択すると、ただちに最新版の確認とアップデートが行える。Mac版はChromeメニューから、Windows版は右端の設定アイコン→[ヘルプ]と進むと選択できる。
最新版はブラウザの再起動後に利用できるようになるので、ブラウザを起動したままでいる方は注意していただきたい。
Android用のChrome for Android 69(69.0.3497.76)のリリースもアナウンスされており、準備が整い次第、順次Google Playで更新できるようになる。
(2018/09/06 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:グーグル】
・Stable Channel Update for Desktop[英文]
https://chromereleases.googleblog.com/2018/09/stable-channel-update-for-desktop.html
・Chrome for Android Update[英文]
https://chromereleases.googleblog.com/2018/09/chrome-for-android-update.html