インターネットオークションで、音楽CDや映像ソフト、ゲームソフトなどの海賊版やブランド模倣品等が出品されることが問題となっているが、そうした知的財産権を侵害する流通を防ぐ目的で、「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」が1日、発足した。ヤフーなどのネットオークション事業者と、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)などの権利者・権利者団体が共同で設立したもの。
オークションでの知的財産権を侵害する品物の流通に対し、これまでは権利者やオークション事業者が個々に対応してきたが、今後は連携して情報共有や対策にあたり、法整備などの提言にも共同で取り組んでいく。具体的には、「出品者の情報の開示制度」「出品停止活動の強化」「共同啓発活動の強化」の3点について検討を進め、2006年3月末までに協議会としての意見集約を目指すとしている。
設立メンバーは、権利者・権利者団体からキヤノン、コンピュータソフトウェア著作権協会、日本国際映画著作権協会、日本動画協会、日本レコード協会、ホンダ(本田技研工業)、ユニオン・デ・ファブリカン。インターネットオークション事業者からアイ・オークションネット、WIN、ディー・エヌ・エー、ヤフー、ライブドア、楽天。オブザーバーとして警察庁、経済産業省、総務省、内閣官房知的財産戦略推進事務局、文化庁が参加し、当面はACCSとヤフーが幹事として会務の運営を担当する。
(2005/12/05 ネットセキュリティニュース)
■「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」の設立について(ACCS)
http://www2.accsjp.or.jp/news/release051201.html
■セキュリティ関連ニュース
・Yahoo!オークションでアドビの海賊版販売、千葉の中国人男性を逮捕(2005/11/28)
・他人名義で海賊版ソフトをオークション販売、北海道千歳市の男逮捕(2005/10/28)
・Yahoo!オークションで海賊版ソフト販売、和歌山の会社役員逮捕(2005/09/28)
・Yahoo!オークション悪用の海賊版販売3件を摘発、1件に懲役10ヶ月の判決(2005/09/15)