Winnyによる情報の流出が続いている。情報を持ち出してWinnyをインストールした私有パソコンに保存し、ウイルスに感染して流出元となってしまう事例が頻繁に報告されている。
■日立キャピタル:社員の私有PCが感染、顧客情報44件が流出
自動車リースの日立キャピタルオートリース(東京都港区)は3月30日、同社社員の私有パソコンから顧客情報がWinnyのネットワーク上に流出したと発表した。流出したのは同社員が作成していた営業メモや業務ツールで、44件の顧客情報が含まれていた。同社では、会社の承諾を得ずに、会社貸与のパソコン以外で業務関連情報を扱うことやデータを保存することは禁じられていたという。
・お客様情報等の流出に関するお知らせ(日立キャピタルオートリース)
http://www.hcal.co.jp/infom/info060330.html
■北海道セパタクロー協会:スタッフの私有PCが感染、大会参加者の名簿が流出
東南アジアの伝統スポーツ、セパタクローの大会開催などを行う北海道セパタクロー協会は3月25日、スタッフの私有パソコンから大会参加者の個人情報が流出したと発表した。パンフレット作成担当スタッフのパソコンがWinnyのウイルスに感染し、この2年間に行われた4大会の参加者名簿が流出したと推定しており、詳細については現在調査中だという。
・大会に参加された皆様の個人情報流出に関するお詫びとご説明(北海道セパタクロー協会)
http://www.sepak.net/index.php?%C2%E7%B2%F1%A4%CB%BB%B2%B2%C3%A4%B5%A4%EC%A4%BF%B3%A7%CD%CD%A4%CE%B8%C4%BF%CD%BE%F0%CA%F3%CE%AE%BD%D0%A4%CB%B4%D8%A4%B9%A4%EB%A4%AA%CF%CD%A4%D3%A4%C8%A4%B4%C0%E2%CC%C0
■ドコモ北九州:販売代理店社員の私有PCが感染、個人情報1,037名分流出
ドコモ北九州(福岡県福岡市)は3日、販売代理店であるドコモショップ川崎店の運営会社社員の私有パソコンがファイル交換ソフトのウイルスに感染し、同社の顧客など1,037名分の個人情報が流出したと発表した。流出情報は2004年8月から2005年5月までに当該ドコモショップなどで受け付けた顧客996名の情報(名前、携帯電話番号、機種名)と、ドコモ九州グループの社員41名の情報(氏名、メールアドレス)で、クレジットカード番号や銀行口座番号などは含まれていないという。
・お詫びとお知らせ(NTTドコモ九州)
http://www.docomokyusyu.co.jp/info/notice/20060403_a_1.html
■箱根登山鉄道:社員の私有PCが感染、電話番号46件分など流出
箱根登山鉄道(本社:神奈川県小田原市)の工事担当社員の私有パソコンから、社員の電話番号や工事関連資料が流出していたことが3月31日、明らかになった。流出したのは、取引先の社員6名分の携帯電話番号や、同社社員40名分の自宅や携帯の電話番号、および工事指示書や現場写真などの工事関連資料。運行の安全にかかわる情報は含まれていないという。同月24日に当該社員宛てに匿名メールで連絡があり、流出が判明した。当該社員は私有パソコンでWinnyを使っていたという。
(2006/04/04 ネットセキュリティニュース)