Share(シェア、シャレ)のウイルス感染による情報流出が続いている。岡山県警からは「交通規制管理システム」のデータが、NTT西日本からは1万人分の顧客名を含む工事関連情報が、京都高度技術研究所からは、業務報告書がShareネットワーク上に流出した。
■NTT西日本、再委託先から顧客名など1万件を含む工事関連情報流出
NTT西日本和歌山支店(和歌山県和歌山市)とコミューチュア和歌山支店(同)は29日、顧客名などを含む工事関連情報がShareネット上に流出したと発表した。
NTT西日本和歌山支店によると、流出したのは同支店に光回線などの工事を申し込んだ個人8,990件と法人1,655件の名前、法人153件の名前と電話番号。今月9日に流出が発覚し調査したところ、通信工事を担当しているコミューチュアの関係会社社員の私有パソコンがウイルスに感染していることが判明した。当該社員は、工事関連情報をメールで自宅のパソコンに送り、独自に作業用のデータを作成していたという。
・工事関連情報(お客様名を含む)の流出について(NTT西日本和歌山支店)
http://www.ntt-west.co.jp/osaka/wakayama/news/2006/0529/index.html
■岡山県警察、再委託先から「交通規制管理システム」のデータ流出
岡山県警が広島市の民間業者に委託した「交通規制管理システム」のデータがShareネット上に流出していたことが28日までにわかった。
同システムは、県内に設置した道路標識などをパソコン上で管理するデータベース。民間業者によると、流出したのはデータベースの仕様書や検証用のデータで、同社が愛媛県松山市の業者に再委託し、作業を終えた3月末までにすべて回収していた。26日に県警から連絡受け調査したところ、委託先の社員がバックアップ用に保存していたデータを削除し忘れ、今月14日ごろにウイルスに感染。当該社員が保存していた他のファイルとともに流出していた。検証用のデータには、設置位置を示す住所や近隣の目標物が記載されており、目標物の一部には個人名も含まれているが住宅地図相当の内容だという。
・岡山県警察
http://www.pref.okayama.jp/kenkei/kenkei.htm
■京都高度技術研究所、京都市から受託した業務の報告書が流出
財団法人京都高度技術研究所(京都市下京区)は10日、業務報告書がShareネット上に流出していたと発表した。
同財団によると、流出したのは京都市から受託した業務に関する情報が含まれた、財団内の業務報告書。同財団職員が2月中頃に自宅のパソコンで作成・保存していたもので、その後当該パソコンがウイルスに感染し流出。取引先からの通報で、今月8日に判明した。当該業務情報には、セキュリティ管理情報や個人情報は一切含まれていないという。
・業務情報の一部流出について(京都高度技術研究所)
http://www.astem.or.jp/news/whatsnew/060509.html
(2006/05/30 ネットセキュリティニュース)