ウイルス感染による情報流出事故が、また3件明らかになった。中部電力からは電柱に施設した通信ケーブルの備情報が、トランスコスモスからは受託したコールセンター業務の顧客情報が流出。3年前に盗まれたパソコンから、鈴鹿市長の後援会名簿も流出している。
■中部電力、委託先下請従業員の私有PCから通信線路設備情報流出
中部電力は21日、同社の電柱を利用している通信ケーブル設備に関する情報がインターネット上に流出したと発表した。
同社によると、流出したのは通信ケーブルの所有者(法人名等)や電柱番号などが記載された「電柱共架物件調査票」のうち、浜松・豊橋方面データの一部。同社が通信ケーブル設備の現地調査やデータ作成を委託していた中電興業(本社:名古屋市中区)の下請従業員の自宅私有パソコンがウイルスに感染。今年5月下旬に、パソコン内に保存されていた資料がファイル交換ソフトを介してインターネット上に流出したと見ている。
・通信線路設備に関する情報の流出について(中部電力)
http://www.chuden.co.jp/corpo/publicity/press2006/0721_1.html
■トランスコスモス、元従業員の私有PCから顧客情報6名分など流出
情報処理サービスのトランスコスモス(本社:東京都渋谷区)は26日、同社元従業員の自宅私有パソコンがウイルスに感染し、パソコンに保存されていた顧客情報6名分などがネットワーク上に流出したと発表した。
同社によると、流出したのは同社が受託しているコールセンター業務に関する顧客企業の顧客6名分の個人情報と業務関連情報、同社の業務関連情報。流出した個人情報のうち3名分は氏名、住所、電話番号が、残り3名分は氏名のみが記載されており、今月19日に発覚した。元従業員は、コールセンター業務に従事していたという。
・個人情報漏洩事故に関するお知らせとお詫び(トランスコスモス)
http://www.trans-cosmos.co.jp/release/new_f/press060726.html
■川岸光男・三重県鈴鹿市長、盗まれたPCから後援会名簿が流出
鈴鹿市の川岸光男市長の後援会事務所から盗まれたノートパソコンに保存されていたデータが、インターネット上に流出していることが27日、分かった。
流出したのは、2003年の市長選当時の後援会青年部員約200人の氏名、住所、電話番号と、推薦団体や企業約500件の名称、代表者名、住所、電話番号、後援会の案内文書など。当該データは、同年4月に後援会事務所から盗まれたパソコンに入っていたもので、今年6月に指摘があり流出が判明した。何者かが当該パソコンにファイル共有ソフトShare(シェア、シャレ)をインストールし、ウイルスに感染し流出したと見られている。<br
・鈴鹿市ホームページ
http://www.city.suzuka.mie.jp/
(2006/07/31 ネットセキュリティニュース)