セキュリティベンダーのマカフィーは21日、検索エンジンの安全性に関する研究報告を発表した。検索エンジンの危険性は全体で12%減少し、4.4%となった。また、もっとも危険性が高いのは「free」という単語を含む検索だった。
今回の調査は、5月に発表した研究報告の追加データ。同社が提供するソフト「McAfee SiteAdvisor」を用いて、米国の5つの主要検索エンジン(Google、Yahoo!、MSN、AOL、Ask)について、約2,500のキーワードの検索結果の最初の5ページを評価した。
報告によれば、検索により危険サイトにつながる率は、全体で12%減少したものの、検索結果の4.4%がいまだに危険性の高いWebサイトにリンクしていた。また、危険性が高いと評価を受けたサイトの44%は、メールアドレスを登録するとスパムメールが送られてくる。「黄(警戒)または赤(不合格)」の評価を受けた検索結果の3.0%には、ブラウザの脆弱性を利用するコードが埋め込まれており、サイトを閲覧しただけでウイルスに感染するなどの深刻な脅威があることも判明した。
もっとも危険性が高いのは「free」という単語を含む検索で、検索結果の14.5%が「黄または赤」の評価を受けたサイトにリンクしている。同様に、検索キーワードのランキングを発表している「Google Zeitgeist」の検索語を分析したところ、もっとも危険性の高いカテゴリは「ipod nano」や「mp3 music downloads」を含む「tech toys」だった。
McAfeeの技術者は、「検索結果の安全性が上がったのは良いが、スポンサーリンクが12個に1つの割合で危険性の高いサイトにつながっているなど、まだまだ改善すべき余地が残っている」とコメントしている。検索を行なうときは、結果画面の中にこうした危険が潜んでいることを忘れないよう用心を心がけたい。
(2006/12/22 ネットセキュリティニュース)
■マカフィー、史上初となる検索エンジンの安全性に関する研究報告を更新(マカフィー)
http://www.mcafee.com/japan/about/prelease/pr_06b.asp?pr=06/12/21-1
■McAfee Updates Groundbreaking Study of Search Engine Safety [英文](McAfee)
http://www.mcafee.com/us/about/press/corporate/2006/20061211_202020_c.html
【関連記事:ネットセキュリティニュース】
・米マカフィー、検索サイトの安全性を調査:検索結果の5%は危険なサイト(2006/05/17)