ファイル共有ソフトShare(シャレ、シェア)を介した情報流出が2件明らかとなった。NTTドコモ北陸からは顧客リストや料金コンサル資料が、介護サービス事業者からはサービス利用者の個人情報が流出した。山形県下の流出事故が公になるのは今回が初めてで、流出ゼロを更新し続けているのは、長野、奈良の2県のみとなった。
■NTTドコモ北陸、ショップ社員の私有パソコンから顧客情報1,484件流出
NTTドコモ北陸(石川県金沢市)は12日、ドコモショップ社員の個人所有パソコンから、顧客情報1,484件が流出したと発表した。同社によると、同社販売代理店の中部特機産業(同小松市)が運営するドコモショップ金沢都ホテル店(同金沢市。旧ドコモショップ新神田店)に勤務する外販担当社員の自宅パソコンがウイルスに感染。法人顧客用の料金コンサル資料や、社員が独自に作成した顧客リストがShareを介してネット上に流出した。流出が判明したのは7日。流出していたのは、2001年7月から2006年3月に同店で扱った外販営業業務にかかわる顧客情報で、法人顧客236社の会社名、携帯電話番号、このうち230社分の窓口担当者名と、個人顧客1,248名の氏名、携帯電話番号、勤務先など。流出したファイルにはパスワードが設定されており、情報の不正利用の事実は確認されていない。同社では、社内や販売代理店において、業務関連情報を無許可で持ち出すことや、ファイル交換ソフトを使用することを禁止していた。
・お客様情報等の流出に関するお詫びとお知らせ(NTTドコモ北陸)
http://www.docomo-hokuriku.co.jp/info/notice/2007/070312_2.html
・お客様情報等の流出に関するお詫びとお知らせ(中部特機産業)
http://www.chutoku.co.jp/owabi/owabi.htm
■エヌ・デーソフトウェア、社員の自宅パソコンから顧客情報80件流出
居宅介護サービス「ほのぼのケアサービス」(山形県南陽市)を運営するエヌ・デーソフトウェアは13日、同社社員の自宅パソコンから、顧客情報80件がShareを介して流出したと発表した。同社介護サービス事業部門の女性社員が、当該情報を自宅のパソコンへ転送。10日ごろにパソコンがウイルス「Antinny」に感染し、流出したとみられる。同社が流出を確認したのは13日。同社によると、流出したのは、山形県南陽市、長井市、川西町、高畠町に居住している介護サービス利用者80名分の情報で、住所、氏名、生年月日、電話番号や、家族構成、介護状況などが含まれる。同社は、該当者や家族に個別に連絡を取り、説明と謝罪を行うとしている。
・お客様の個人情報の漏洩に関するお詫びとお知らせ[PDF](エヌ・デーソフトウェア)
http://ir.eol.co.jp/EIR/3794?task=download&download_category=tanshin&id=437765&a=b.pdf
(2007/03/16 ネットセキュリティニュース)