国民生活センターは6日、「携帯電話に懸賞サイトや出会い系サイトから、数百万円~数千万の懸賞金が当たったとメールが入り、その懸賞金をもらうために必要だと言われお金を支払ったが、結局懸賞金はもらえない」という相談が全国の消費生活センターに寄せられているとして、注意を呼びかけた。鳥取県生活環境部消費生活センター、鹿児島県消費生活センター、かながわ中央消費生活センターも、これまでに同様の注意喚起を行っている。
金を騙し取る手口はいくつかあり、そのうちひとつは、懸賞金の「受け取り代」や「権利確定費用」などとして、数万円ずつ何度も要求するパターン。また、当選金受け取り方法を説明するとして、出会い系サイトを使ってメールをやり取りするよう指示し、メール送受信に必要なポイントを購入させる手口もある。
こちらの手口では、確認のためなどとしてメールを何度も送受信するよう仕向け、ポイントを大量に使わせようとする。ポイント代がかさむのでやり取りを打ち切ろうとすると、業者は「支払った代金は負担する」「今やめたらもったいない」などと説得。結果、「それならもう少しやってみよう」ということになってしまい、支払金額が高額化することになる。なかには、1000万円が当選したとのメールを受け取った20歳代の女性が、サラ金から借金をして300万円近くを支払ってしまったというケースもあった。
4つの生活センターが公表した7事例のうち、3つの事例では、懸賞サイトへの登録後に「当選メール」が送られてきた。出会い系サイトの広告から懸賞サイトにつながり、当選画面が表示されたケースもあった。
それぞれの消費者センターでは、懸賞金が当たったというメールが来てもお金を払わないこと、懸賞金受け取りのためと要求されても個人情報、振込口座、クレジットカードの番号を教えないこと、懸賞サイトに限らず、安易に個人情報を登録しないよう心がけ、登録する際は内容等をよく確認すること、不審なメールには返信しないことなどをアドバイスしている。また、今回のような「うまい話」を持ちかけられた場合は、業者名や文面をキーワードにネットで検索してみるとよい。体験談や、質問サイトでの回答が役に立つことが多い。
(2008/02/14 ネットセキュリティニュース)
■「懸賞金が当たった」とメールがきても、絶対にお金を支払わないで!(国民生活センター)
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20080206_3.html
■詳細情報[PDF](国民生活センター)
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20080206_3.pdf
■懸賞サイトのつもりが出会い系サイトに同時登録となり、高額な料金をクレジット会社から請求された・・・(かながわ中央消費生活センター)
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/syohi/chuou/sodan/jirei/jirei080117.html
■「懸賞金当選!」と偽った振り込め詐欺にご注意ください!(鹿児島県消費生活センター)
http://www.pref.kagoshima.jp/kurashi-kankyo/syohi/kinkyu/furikome-tousen.html
■高額当選金と引き換えに小額登録金を要求する手口に注意!(鳥取県生活環境部消費生活センター)
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?itemid=200749&efromid=0