東北地方太平洋沖地震の被災地を支援する募金が本格化してきたなかで、義援金の振り込め詐欺と思われる電話やメール、サイトが確認されており、金融庁や警察庁などから注意喚起の呼びかけが続いている。善意を被災地に確かに届けるために、信頼できる機関や団体を通じて義援金を送りたい。
■これまでに確認されている詐欺事例
・「Yahoo!基金」をかたる電話やメール
「Yahoo!基金」などの関係者を名乗り、義援金を指定の口座に振り込むようにという電話やメールが各地で確認されている。そのため13日から、ボランティア向けサイトの緊急災害募金のページ冒頭に、注意文を掲載した。同基金は、Yahoo!トップページまたはYahoo!の各サービスから案内されている緊急災害募金ページで、著名人が提供する緊急支援の壁紙購入やYahooポイントでの募金を実施しており、勧誘行為は行っていない。
・日本赤十字社をかたる詐欺サイト
フィッシング詐欺対策協議会は18日、日本赤十字社をかたる詐欺サイトが確認されたとして注意を呼びかけた。フィッシングサイトのURLは「www.○○○○japan.jp」で、寄付を募る英文が記載されており、決済サービスのPayPalとAlertPayを使って寄付金名目で振り込ませようとする振り込め詐欺だ。
・その他
公的機関と紛らわしい名称や市役所職員を名乗って電話をかけ、義援金を振り込ませようとしたり、市役所職員を装って家庭を訪問し、募金を求めるなどの義援金詐欺が疑われる通報が各地の警察に寄せられている。
■善意を生かすために
公的機関・団体が、メールや電話、ファックス、訪問等によって個別に義援金等の振込みを求めることは、通常あり得ない。振り込む前に、そうした機関・団体が存在し、義援金を募っているのか確認を。また、おかしいと思ったら最寄りの警察に相談や通報をされたい。
なお、確認方法としては、相手が告げた機関・団体等について、相手が言った番号を鵜呑みにしないで、電話帳等で調べた電話番号に電話する、指定された口座が自治体、テレビ・ラジオ・ 新聞等で公表している当該団体の口座番号・名義と同一であるかを照合する、などの方法がある。
(2011/03/22 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・義援金等を装った詐欺にご注意!(金融庁)
http://www.fsa.go.jp/ordinary/gienkin.html
・東北地方太平洋沖地震に便乗した義援金等の詐欺に要注意!(警察庁)
http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki31/1_hurikome.htm
・「義援金の募集」を装った振り込め詐欺にご注意ください(全国銀行協会ウェブサイト)
http://www.zenginkyo.or.jp/topic/sagijiken_donation/index.html
・緊急災害募金(Yahoo!基金)
http://bokin.yahoo.co.jp/donation/detail/1630001/index.html
・日本赤十字社を騙るフィッシング(フィッシング対策協議会)
http://www.antiphishing.jp/news/alert/2011318.html
・日本赤十字社を騙るフィッシング詐欺にご注意ください(日本赤十字社)
http://www.jrc.or.jp/oshirase/l3/Vcms3_00002080.html
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