情報処理推進機構(IPA)は7月28日、夏休みなど長期休暇前後のセキュリティ対策を呼びかけた。
呼び掛けの対象は、システム管理者、企業のパソコン利用者、家庭のパソコン利用者の3者で、このうち家庭でのパソコン利用者に対しては、最近増えているトラブル例を挙げ、必要な対策を実施するよう勧めている。
最近増えているトラブル例としては、Webサイトを閲覧しただけでウイルスに感染する、USBメモリなど外部記憶媒体からウイルスに感染するなど。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のTwitterでは、本来のURLが見えない「短縮URL」をクリックさせ、悪意のあるサイトに接続させられる例なども増えているという。
いわゆるワンクリック請求の被害にあう人も後を絶たない。アダルトサイトで無料動画を見ようと画像をクリックしていき、気づかないまま有料サービスに会員登録され、パソコン画面に料金請求画面が出て消せない状態になってしまう。
■家庭で実施できる対策
家庭でするべき対策の第一は、OSを最新状態に、メーラーやブラウザなどアプリケーションも最新バージョンに更新し、ウイルス対策ソフトも最新の定義ファイルで使用すること。OS、ブラウザなどのバージョン確認はIPA提供の無償ツールが利用できる。
・MyJVNバージョンチェッカ
http://jvndb.jvn.jp/apis/myjvn/#VCCHECK
外部記憶媒体からのウイルス感染については、自身が管理していないUSBメモリーを自身のパソコンに接続しないこと、自身が管理していないパソコンに自身のUSBメモリーを接続しないことが予防となる。また、Windowsパソコンの自動的実行機能を機能を無効にすることも有効だ。自動実行機能のチェックや設定変更方法は以下のページで。
・MyJVNセキュリティ設定チェッカ
http://jvndb.jvn.jp/apis/myjvn/#CCCHECK
ワンクリック請求の被害については、以下のページを参照されたい。
・【注意喚起】ワンクリック請求に関する相談急増!
http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert20080909.html
「短縮UR」は不用意にクリックしない、複数のインターネットサービスで同じIDやパスワードを使わないことも大切だ。ファイル共有ソフトを使っている人は、暴露ウイルスに感染した場合の被害の大きさを考え、ファイル共有ソフトをインストールしたパソコンでは業務関係データは扱わない、家族と共有しないことを厳守したい。
このほか、ウイルス感染などでパソコンそのものが動かなくなってしまう場合に備え、必要なデータを外部記憶媒体などへバックアップ保存しておくことも勧めている。
(2011/08/01 ネットセキュリティニュース)
【関連URL】
・夏休みにおける注意喚起 (IPA)
http://www.ipa.go.jp/security/topics/alert230728.html