インターポール(国際刑事警察機構:ICPO)は29日、日本を含む世界81か国で違法な医薬品の一斉取り締まりを行ったと発表した。
Operation Pangea(オペレーションパンゲア)と名付けられたこの取り組みは、偽の医薬品や医薬品の違法なネット販売を取り締まるとともに、ネットで購入する医薬品の危険性を利用者に訴える国際週間。4回目を迎えた今年は世界81か国が参加し、警察や税関、ISPなどの協力のもと、9月20日~27日の8日間に渡って行われた。
この間に、違法な販売を行っていた約1万3500サイトを閉鎖し、55人を逮捕。240万錠・630万ドル相当の偽造医薬品、約8000点を押収した(最終結果は後日リリース予定)。日本国内でも3都府県警が、通販サイトやネットオークションで未承認医薬品を販売していた14人を逮捕し、1495点を押収。違法な広告を行っているサイトに対し、削除要請を行った。
インターネット上には、未承認医薬品の広告・販売サイトが多数あり、服用後に健康被害を招いたり命を落としたりする例も報告されている。こうした違法販売が犯罪組織の収入になっている可能性も指摘されており、うかつに手を出さないよう注意していただきたい。
特に一般の方が手を出してしまいそうなのが、自分のサイトなどにリンクを張っておくと収入が得られる「アフィリエイト」だ。製品そのものが違法な場合はもちろんだが、医薬品成分を全く含まない健康食品であっても、効能効果をうたうと違法な未承認医薬品の広告になってしまう。効能効果が表示できるのは、許可を受けた医薬品と特定保健用食品だけ。それ以外のものに表示すると、その製品は未承認の医薬品とみなされ、違法行為になってしまうのだ。
(2011/09/30 ネットセキュリティニュース)
・Global operation strikes at online supply of illegal and counterfeit medicines worldwide[英文](ICPO)
http://www.interpol.int/News-and-media/News-media-releases/2011/PR081
・Operations Pangea[英文](ICPO)
http://www.interpol.int/Crime-areas/Pharmaceutical-crime/Operations/Operation-Pangea
・承認されていない医薬品のインターネットでの購入にご注意を[PDF](警察庁)
http://www.npa.go.jp/safetylife/seikeikan/20110920seikeiyakuzi.pdf