Windows XPとOffice 2003のサポートが、2014年4月9日に終了する。IPA(情報処理推進機構)は、自身のパソコンがサポート終了の対象か否かの確認方法、および乗り換えの選択肢を紹介している。
IPAは1日、4月の呼びかけとして「『あなたのパソコンは4月9日以降、大丈夫?』~使用中パソコンの判別方法、乗り換えプランを紹介~」を公開した。サポート終了の意味と想定される脅威、また、やむなくサポート終了後にWindows XPおよびOffice 2003を使い続ける場合の制限事項についても解説している。
■サポート終了とは? どんなリスクが想定される?
サポート終了後は、セキュリティ上の弱点(脆弱性)が見つかっても、修正プログラムが提供されなくなる。新たに脆弱性が発見されても放置されることになるため、以後、ウイルス感染、不正アクセスの被害にあう可能性が高まってしまう。
たとえば、ウイルス感染によって、銀行口座のIDとパスワードが流出し、自分の銀行口座に不正にログインされて、他口座に勝手に送金されるかもしれない。不正アクセスを受けて、遠隔操作によって自分のパソコンから他のコンピュータへの攻撃が行われ、自身が加害者になってしまう可能性もある。
■XP、Office 2003がインストールされているかどうかの判別方法
自分のパソコン環境が不明な人に対し、「OSがWindows XPかどうか」「パソコンにOffice 2003がインストールされているかどうか」を確認する方法も図入りでわかりやすく示されている。
XPの識別方法としては、起動時のロゴ、スタートボタンのデザイン、[システムのプロパティ]での確認方法を紹介。Office 2003については、[スタート]→[すべてのプログラム]からの確認方法と、[コントロールパネル]→[プログラムの追加と削除]から確認する方法の2つが紹介されている。
■乗り換えの選択肢
XPからの乗り換えについては、パソコンの新規購入、OSのアップグレード、タブレットやスマートフォンへの乗り換えという3つの選択肢を紹介し、それぞれのメリットとデメリットを挙げている。
Office 2003からの乗り換えについては、現行バージョンへ乗り換えるか、他社製オフィスソフトや無料のオフィスソフトを利用することを挙げている。Officeを使用しない場合は、Office 2003を削除してしまうことも選択肢の一つとなる。
■どうしても使い続ける場合
IPAでは、「サポートが終了した製品の使用は推奨しない」とした上で、“インターネットに一切接続しない”、“LANから切り離して使用する”、“USBメモリなどの外部記憶媒体にも一切接続しない”という利用形態で、他のパソコンとデータのやり取りを一切行わないならば安全に使用することが可能だとしている。
安全な使用例としては、ワープロ専用機として使用し、印刷する際はプリンターケーブルを用いてプリンターと直結して印刷することや、パソコンゲーム専用機としてオフラインで使用することが挙げられている。
このほか、サポート終了に関してよくある相談と回答も紹介されている。
(2014/04/03 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:IPA】
・2014年4月の呼びかけ「あなたのパソコンは4月9日以降、大丈夫?」~使用中パソコンの判別方法、乗り換えプランを紹介~
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2014/04outline.html