この春、スマートフォンやタブレット端末を使い始めたり、引越しなどをきっかけに自宅にWi-Fi(ワイファイ)の環境を構築したりした方もいるだろう。そうしたWi-Fi初心者向けに基本知識やメリット、セキュリティ上の注意などをまとめた「Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル」を総務省が公開している。
“Wi-Fi”とは、ケーブルを使わず無線通信を利用してデータをやり取りする仕組みのこと。携帯電話回線のパケット通信量を削減できる、あるいは好きな場所でインターネットを楽しむことができ、ケーブルが不要なため部屋がすっきりするなど、メリットを実感している方も多いだろう。商店街や観光地などでも、来訪者向けにWi-Fiを提供するところが増加している。
便利なWi-Fiだが、安全に使うためにはセキュリティ対策が必要だ。対策を怠ると、通信内容が盗み見られ、思わぬ被害にあう可能性もある。マニュアルでは、外出先で、悪意で設置されたアクセスポイントを利用してしまい、会員制掲示板のIDとパスワードを盗み取られ、誹謗中傷のコメントが自分の名前で投稿されたという事例を紹介している。
こうした事態を防ぐため、外出先でWi-Fiを利用する場合に気をつけたいこととして、次の4つが挙げられている。
・知らないアクセスポイントには接続しない
・接続しているアクセスポイントを確認する
・アクセスポイントが暗号化に対応していることを確認する
・大事な情報を入力する際には、SSLを利用しているサイトであるか確認する
これらの対策については、同省が公開している別の資料「一般利用者が安心して無線LANを利用するために」で詳しく説明されている。外出先での注意点のほか、自宅でWi-Fi環境を構築する際のセキュリティ対策についてもまとめてある。ぜひ目を通し、どんな対策が、なぜ必要なのかを頭に入れておくことをおすすめする。
(2014/05/12 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:総務省】
・Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル[PDF]
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/cmn/wi-fi/Wi-Fi_manual_for_Users.pdf
・一般利用者が安心して無線LANを使用するために[PDF]
http://www.soumu.go.jp/main_content/000183224.pdf
・Wi-Fi(無線LAN)の安全な利用について(総務省 国民のための情報セキュリティサイト)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/wi-fi.html