国民生活センターは19日、子どもが大人の知らない間にクレジットカードを使ってオンラインゲームで遊び、後で高額請求を受けて困惑するトラブルが増えているとして、注意を呼びかけた。
同センターによると、オンラインゲーム環境の多様化・複雑化により、子どものオンラインゲームをめぐるトラブルは顕在化しにくく、解決が難しくなっている。保護者が機器の機能やオンラインゲームの仕組みを知り、子どもの実態を理解したうえで利用させることが、いっそう重要になっているという。
同センターは、多く寄せられる相談事例を紹介している。
■子どもがカードの仕組みを知らないために発生するトラブル例
母親のカード番号を友人にも教えてしまった例(小5女児):同センターが消費者向けに作成したリーフレットには、小学5年生の女児が母親のカードを内緒で使い、高額請求を受けた事例が紹介されている。女児はゲーム機の画面に母親がもつカードのマークが表示されているのを発見。ゲーム機の画面どおりに番号を入れていくと、ソフトが簡単にダウンロードできたことに驚き、このスゴイわざを友だちにも教えてあげた。その結果、母親に届いた請求書には、ゲームソフト代金として24万円が記載されていた。
20歳以上と偽り、祖父のカードを利用(小5男児):カード会社から届いた利用代金明細に身に覚えがない約8000円の請求があり、確認したところ、オンラインゲームの利用料金で、翌月請求分も約11万円あることが判明。11歳の孫が無断でカードを持ち出して使ったことがわかった。孫は11歳ではゲームができないので、20歳以上の数字を入力して利用していた。高額な請求になるとは思っていなかったという。
■親がゲーム課金の仕組みを知らないために発生するトラブル例
100円のアイテム1回のはずが14万円の請求書(6歳女児):母親と一緒にタブレットでオンラインゲームをすることがあった6歳女児が、母親の知らない間に一人で遊び、14万円分も利用してしまった。ゲームには母親のクレジットカードが登録されており、母親は100円のアイテムを一度購入しただけだったが、娘が一人で遊ぶうちにいろいろなアイテムを購入していた。このゲームでは、一度入力したカード番号は一定時間有効なままになっていて、子どもが有料アイテムを購入できてしまう仕組みだった。
■消費者へのアドバイス
同センターは、こうしたトラブルを防ぐため、親子でゲームについて確認しあい、話しあうようアドバイスしている。
・スマートフォンやゲーム機の機器・ゲームの内容、課金の仕組みについて確認する
・子どもが遊んでいるゲームが、無料か有料か(何が有料か)、再確認する
・大人のスマートフォンや携帯電話、大人が会員登録したIDを未成年者に利用させない
・ペアレンタルコントロールやパスワード設定などを利用する
また、大人はクレジットカードの管理に注意が必要だ。カードの保管場所、毎月の利用明細、カード情報を登録しているサイトID等の管理には細心の注意を払っていただきたい。
(2014/05/20 ネットセキュリティニュース)
【関連URL:国民生活センター】
・子どものオンラインゲームのトラブルにご注意ください!(国民生活センター)
http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/kodomo_game.html