標準設定のWindowsは、ファイルの拡張子や種類を表示しないため、アイコンやファイル名にだまされて、マルウェア(ウイルス)を実行しかねない。何を開こうとしているのかが判別できるように、拡張子やファイルの種類の表示方法を知っておこう。
■ファイルの拡張子を表示する
拡張子の表示設定は、[フォルダーオプション]などで変更できる。
[フォルダーオプション]の開き方は、コントロールパネルから[フォルダーオプション]または[エクスプローラーのオプション]を開く。Vista/7のWindowsエクスプローラーで、[整理]→[フォルダーと検索のオプション]を選択する。Vista/7のWindowsエクスプローラーで、メニュー(表示されていない場合は[Alt]キーを押す)の[ツール]→[フォルダーオプション]を選択する。8.1/10のWindowsエクスプローラーで[表示]→[オプション]を選択するなどの方法がある。
フォルダーオプションを開いたら、[表示]タブをクリックし、一覧の中にある[登録されている拡張子は表示しない] のチェックボックスをオフにすると、拡張子が表示されるようになる。オンにすると非表示だ。
Windows 8.1/10のWindowsエクスプローラーの場合は、[表示]のリボンにある[ファイル名拡張子]のチェックボックスのオン/オフで、表示を簡単に切り替えることもできる。
■ファイルの種類を表示する
ファイルの種類は、Windowsエクスプローラーのフォルダーの表示方法を[詳細]にすると、[種類]の項目に表示されるようになる。詳細表示で[種類]の項目が表示されない場合には、ファイル一覧の項目名のところで右クリックし、項目のコンテキストメニューを表示。メニューの中の[種類]のチェックマークをオンにすると、表示項目に[種類]追加される。
■設定を同種のフォルダーの規定値に
変更したフォルダーの表示方法は、[フォルダーオプション]の[表示]タブにある[フォルダーに適用]ボタンをクリックすると、同じ種類のフォルダーすべての規定値に適用される。
フォルダーの種類は、中のファイルをWindowsが自動的に判断し、「全般(一般項目)」「ドキュメント」「ピクチャ」「ミュージック」「ビデオ」の5種類に分類したもので、それぞれの種類に応じた表示が初期設定されている。設定されているフォルダーの種類の確認や変更は、フォルダーのプロパティで行える。
フォルダーを選択し、右クリックで表示されるコンテキストメニューなどから[プロパティ]を選択。[カスタマイズ]タブをクリックすると、[フォルダーの種類]で設定の確認・変更が行える。
■危険なファイルの拡張子と種類
マルウェアが使われる主なファイル拡張子と種類には、次のようなものがある。これらは、開くと危険なプログラムが実行されるおそれがある。
拡張子 種類
.exe アプリケーション
.com MS?DOSアプリケーション
.bat Windowsバッチファイル
.cmd Windowsコマンドスクリプト
.pif MS?DOSプログラムへのショートカット
.scr スクリーンセーバー
.vbs VBScriptファイル
.vbe VBScript Encoded Scriptファイル
.js JavaScriptファイル
.jse JScript Encoded Scriptファイル
.wsf Windows Script ファイル
.wsh Windows Script Host 設定ファイル
マルウェアの格納に使われる主なファイル拡張子と種類には、次のようなものがある。これらは、中に危険なプログラムが含まれているおそれがある。
拡張子 種類
.zip 圧縮(zip形式)フォルダー
.lzh 圧縮(LZH形式)フォルダー
.cab キャビネットファイル
Windowsの標準サポートではないが、このほかにRAR形式(.rar)の圧縮フォルダーもマルウェアの格納によく使われる。また、Microsoft Officeなどのプログラミング機能を備えたアプリを使い、文書ファイルに仕掛けることもある(マクロウイルスと呼ばれる)。これらは、開くと直ちに危険なプログラムが実行されるようなことはないが(アプリの設定次第では実行される)、操作を誤ると感染につながる。
(2016/02/25 ネットセキュリティニュース)