デンマークのSecuniaは日本時間26日、アップルが今月24日に公開した脆弱性を修正したはずのWindows版QuickTimeが、アップルのサイトからダウンロードできないことを同社の公式ブログで明らかにした。当該脆弱性は、QuickTimeのRTSP(Real Time Streaming Protocol)のURLに長い文字列を渡すとバッファオーバーフローが発生するというもので、悪用されると任意のコードが実行されるおそれがある。
編集部で検証したところ、アップルのダウンロードサイトには昨年9月にリリースしたものがいまだに掲載されており、30日現在、Windows用の修正版は、QuickTimeとセットでインストールされる「Apple Software Update」で更新する以外に入手方法が提供されていないことがわかった。
1月25日に掲載した記事<a href="../news/view.cgi?type=2&no=945" target="_new">
「アップル、QuickTimeのパッチをリリース」</a>では、QuickTimeの更新ボタンからも適用できるとしたが、この方法では脆弱性を修正した最新版に更新することはできない。十分な検証をせずに誤った情報をお伝えしたことをお詫びするとともに、改めて最新版へのアップデート方法をご紹介する。
なお、Mac OS X版や「Apple Software Update」を使って更新済みのユーザーは、パッチが正しく適用されているのでご安心いただきたい。
・「Apple Software Update」による更新
Windows版は、QuickTimeとセットでインストールされている「Apple Software Update」(スタートボタン→すべてのプログラム→Apple Software Update)を実行し、「Security Update 2007-001」をインストールする。
「Apple Software Update」がインストールされていない場合には、下記手順に従って当該プログラムをインストールする。
・「Apple Software Update」のインストール
「Apple Software Update」は、現時点では単体で配布されておらず、QuickTimeのインストール時のオプションで選択する以外にインストールできない。未インストールの方は、QuickTimeをいったんアンインストールし、フルセットのQuickTimeを再インストールする。インストール時には、「Apple Software Updateをインストールして QuickTime やそのほかのアップルソフトウェアを簡単に更新できるようにする」がチェック(デフォルトはチェック)されていることを確認していただきたい。
インストール後に「Apple Software Update」を実行し、当該プログラムの最新版(バージョン1.0.2)をインストール。引き続き「Security Update 2007-001」をインストールすると、QuickTimeが最新版に更新される。
(2007/01/31 ネットセキュリティニュース)
■Quicktime - Update me and stay vulnerable![英文](Secunia)
http://secunia.com/blog/7/
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