投資情報サービスのモーニングスター(本社:東京都港区)のホームページ(HP)が複数回にわたって不正アクセスを受けトロイの木馬をダウンロードするスクリプトが埋め込まれた問題で、同社は30日、セキュリティ強化対策を実施したことを発表した。
同社によると、改ざんは同社サイトの脆弱性を狙ったものであることが判明。同社はセキュリティーポリシーの再チェック、各種脆弱性のチェックと修正、サーバー間の感染防止対策などを実施するとともに、ゲートウェイ製品を導入しアタックが発生した場合の監視強化と早期駆除に備えた。Googleの検索結果に「このサイトはコンピュータに損害を与える可能性があります」と表示される問題については、同社に再審査の依頼を提出。再審査中の段階であるため、31日午後現在も当該メッセージが表示されるが、サイト閲覧は安全な状態だという。
正規サイトが改ざんされウイルスコードが埋め込まれると、無防備なユーザーは足をすくわれ感染者が続出する可能性が高い。同時期には無料ホームページサービスの「魔法のiらんど」や人材派遣の「オフィスアドバンス」のHPなども同様の被害を受けており、海外では今年6月、1万を越える大規模な改ざんも確認されている。トレンドマイクロは26日、同社の公式ブログでこの問題を採り上げ、「日本でも正規サイト攻撃の増加が予想されており、不審なサイトにはアクセスしないという心がけだけでは足りなくなる時が来ている」と警告している。
(2007/07/31 ネットセキュリティニュース)
■モーニングスターウエブサイトのご利用の皆さまへ(モーニングスター)
http://www.morningstar.co.jp/info/news070730.htm
■不正アクセスに関するご報告とサービス再開のお知らせ(魔法のiらんど)
http://company.maho.jp/0717.htm
■弊社サイトのウイルス感染疑いに関するお詫びとご説明(オフィスアドバンス)
http://www.o-advance.co.jp/info070718.html
■日本でも正規サイト改ざんケース(Trend Micro Security Blog)
http://blog.trendmicro.co.jp/archives/830
【過去記事:ネットセキュリティニュース】
・モーニングスター、不正アクセス受け改ざん~ウイルス感染のおそれ(2007/07/24)
・魔法のiらんど、不正アクセスで改ざん~訪問者PCにウイルス感染のおそれ(2007/07/18)
・Web攻撃ツール「Mpack」による被害広がる~ヨーロッパ中心に、日本でも(2007/06/26)